建設業の処遇改善、働き方改革、生産性向上などの総合的な取り組みにより担い手を確保し、建設業を持続可能なものとするために2024年6月に「第三次・担い手3法」(建設業法・公共工事の品質確保の促進に関する法律・公共工事の入札及び契約の適正化に関する法律)が成立・改正され、2025年12月12日に完全施行されました。
「第三次・担い手3法」により、適正な労務費(賃金の原資)が、公共工事・民間工事にかかわらず受発注者間、元請-下請間、下請間のすべての段階の請負契約において確保され、技能者に適正な賃金として支払われるよう、国土交通省に置かれた中央建設業審議会が「労務費に関する基準」を作成・勧告することとされました。 また、この基準によって示される「通常必要と認められる労務費(=適正な労務費)」を著しく下回る見積り・契約締結を禁止するととともに、違反した建設業者には指導・監督を、違反した発注者には勧告・公表をそれぞれ実施することとされています。
12月2日には中央建設業審議会(中建審)「労務費に関する基準」を作成・勧告しました。この基準の中で中建審は「技能者に支払うことを目指すべき賃金」として「CCUS(建設キャリアアップシステム)のレベル別年収(年間234日稼働)」を位置付けています。まだCCUSレベル別年収が作成されていない職種については「特殊作業員」を参考にすることとされています。なお、近畿ブロックの特殊作業員(レベル2:中堅技能者と位置付けられている)では標準値年収429万円(日額18,333円)、目標値年収593万円以上(日額25,341円以上)としており、基準値を下回る賃金の支払いは建設G メンの重点的な監督対象となります。また、「標準値」の値は下位15%程度、「目標値」の値を平均程度としています。
なお、工事の見積もり段階では、各工種ごとの単位あたりの労務費の基準値(例:1㎡あたり●円)が示されており、この基準値を著しく下回る契約や発注は禁止されることとなっています。現在、全ての工種で労務費の基準が作成されておらず、今後、工種が増えていく予定となっています。
詳しくは国土交通省は「労務費に関する基準ポータルサイト」公開していますので、そちらをご覧ください。➡労務費に関する基準ポータルサイト